KINARI vol.16 編集後記

KINARIの最新号が発売しました!!!

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@kinarimagazine

編集後記(最新号146頁)

 

前号でパリに行った僕と同じ7月に彼はジャマイカへ出かけた。それから半年後に帰国した彼と恵比寿で会った時、明らかにシャープになっていて少し驚いた。そのときは1時間しか会える時間がなく近くの中華屋で忙しく話を聞いた。ジャマイカは想像以上にハードコアな場所なのだと言う。7号目でネパールを共に訪れたこともあったし、彼自身はアフリカに住んだり行き来していたような強靭な心を持っているはずだ。しかし、そんな彼でもジャマイカの状況は少々異なるようだ。それは家族を連れて半年も行けば、どう考えても大変なことも多いに決まっている。それでも彼は今を選択して家族全員でジャマイカへ行ってきたのだ。動機は純粋な冒険心だけだったのだろう。そこに僕は更に興味を持って話に乗った。ここから編集をスタートすることになった。

僕らが求めたのは「ロッカーズ」。

もう何十年も前の映画で今は振り向く人も少ないのかもしれない。当時レゲエに興味を持って、音楽を探しても好きなものは見つからず、ロッカーズのルール・ロック・レゲエのサントラに入っていた気持ちの良い曲たちに出会ったときは、それまで僕が感じていたレゲエのイメージをかなり飛躍させてくれた。そこから写真集を知って映画を見た。真逆を辿ったロッカーズへの入り口は今も鮮明に覚えている。外で大きな音で聴いてみたい。今すぐにでもプレイしてみたい。また、写真集を通して見たスタイルは今までに見たことも無いほどのレトロなカラフルだった。そこに写る人たちの洒落たスタイルを古着屋に行って真似していたこともあった。こんな親父になりたい、こんな楽しそうな大人がいる国にいつか自分も行ってみたい。そんなことを漠然と思っていた。今回は、その冒険談を聞いていただけで行ったような気になってしまった。
都会はどうしても何かに縛られながら生活をしていかなければならない。それに慣れてうまく付き合ってたとしても、いつかは人間だからボロが出る。だから、ジャマイカの本場のロッカーズに憧れたりするんだ。ぬるま湯で生きてきた人、ハードコアに生きてきた人、そのどちらも今という過酷な状況にいるのは変わらない。だったら楽しんだらいい。人に迷惑をかけなければ、死ぬほど楽しんだっていいと思う。 ロッカーズはそんな生き方だと思った。
次号は9月発売予定。ジャマイカのレゲエが渡ったイングランド
DUBを求めて南からスタートしてみようと思います。

 

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彦根泰志